海外通販を利用するにあたり、関税について気を付けておく必要があります。
関税の概要、金額については下記の記事をご参照ください。
また、関税について気をつけておくべき点として、関税の支払いタイミングがあります。
目次
海外ショップごとに関税の支払い方法は異なる
関税の支払い方法としては大きく分けて2つあります。
1つ目は「商品購入時に商品代金とともにまとめて支払う」方法
2つ目は「商品到着時に配送業者に支払う」方法
です。
なお、この関税の支払い方法は利用する海外ショップによって異なります。
トラブルを避けるためにも、利用する海外ショップでの関税の取り扱いについて、事前に調べておく必要があります。
また、この関税の支払い方法の違いによって購入にかかる費用が違ってきたり、配送にかかる期間が変わってきたりします。
海外通販をお得に利用するためにも知っていて損はない知識となるので、少し詳しく紹介したいと思います。
「DDP」と「DDU」とは?
DDU (Delivered Duty Unpaid):仕向地持ち込み渡し及び輸入通関・関税抜き
いきなり横文字がでてきて「何だ?」となったかもしれません。
これは先ほどお話した、関税の支払い方法についての国際的な取り決めを表したものとなります。
「DDP」が紹介した1つ目の「商品購入時に商品代金とともにまとめて支払う」方法
「DDU」が2つ目の「商品到着時に配送業者に支払う」方法
となります。
たまに海外ショップのHELPでも出てくる単語となるので、覚えておきましょう。
次に関税の支払い方法の違いによるメリット・デメリットを紹介したいと思います。
「DDP」(商品購入時に商品代金とともに関税をまとめて支払い方法)のメリット・デメリット
「DDP」のメリット
- 荷物受け渡し時に支払いの必要なし
- ショッピング時に購入代金の総額がわかる
「DDP」のメリットは何よりも「わかりやすい」の一言につきると思います。
「DDP」を適用している海外ショップの多くはグローバル展開している大手のサイトの場合が多く、日本語対応しているサイトの割合が高い印象です。
そのため、海外ショップを利用していても、ほぼ日本のオンラインショップと変わらない感覚で利用できることが多いのではないでしょうか。
「DDP」のデメリット
海外ショップによっては個人輸入の関税の免税措置・軽減措置が得られない場合がある
利用する海外ショップによりますが、「DDP」を適用している場合、商品の販売価格に関税が転嫁されていることがあります。
その場合、「課税対象の金額の合計が10,000円以下の場合は関税が免除」「個人輸入の場合、関税の課税対象が商品代金の60%」といった関税の免税措置・軽減措置による恩恵を得られないことになります。
ただ、そういったショップでもセール等の割引を利用すればお得に商品を購入することもできるため、結局は総額を計算した上で判断すればいいと思います。
EMP(国際郵便)を利用すると関税がかからない場合があるが、DDPだと100%関税が発生する
「DDP」のデメリットというよりはEMP(国際郵便)を利用しないことのデメリットとなります。
EMP(国際郵便)は日々大量の小包を扱うため、税関の手続きもすべてではなく一部をピックアップして行っています。
そのため、「DDU」の海外ショップで買い物をし配送業者にEMP(国際郵便)を利用、かつ運がいいと関税を請求されずに済むことがあります。
「DDP」ではショッピング時に関税を支払うため、こうしたことがおきません。
「DDU」(商品到着時に配送業者に関税を支払い)のメリット・デメリット
「DDU」のメリット
- EMPを利用した際に関税が発生しない場合がある
- 「DDP」適用の海外ショップに比べ、商品を安く買える場合がある
「DDP」のデメリットの逆になります。
話だけ聞くと「DDU」のほうがお得に商品を購入できるような気がするかもしれませんが、利用する海外ショップの関税の計算方法や配送業者の特徴、その他セールや免税条件等、様々な要因を踏まえ総額を計算してやっとお得かどうか判断することになるため、「DDU」のショップを利用する際には十分な注意が必要となります。
「DDU」のデメリット
- 荷物受け取り時(または受け取り後)に支払いが発生する
- ショッピング時に購入代金の総額は把握しづらい
- 税関通過に時間がかかる場合がある
「DDP」に比べ考えなければならないことが多いことが何よりのデメリットとなります。
慣れてしまえば気にならなくなりますが、海外通販に慣れていないときはこの煩雑さがネックになります。
十分に調査しないで「DDU」の海外ショップを利用すると、関税額が想定より大きく思わぬ出費を払うことになったり、税関通過に時間がかかり、商品到着までヤキモキすることになってしまったり、といったことがあるので注意しましょう。
海外ショップの紹介
利用しようとしている海外ショップが「DDP」のショップなのか、「DDU」のショップなのか確認するにはそのショップのHELPページを確認することがベストかと思います。
※海外通販を利用する際は海外ショップのHELPページを確認する癖をつけておきましょう。
ここでは「DDP」と「DDU」のショップのリストを紹介したいと思います。
「DDP」の海外ショップ
「DDU」の海外ショップ
「DDP」「DDU」が選択可能な海外ショップ
※URBAN OUTFITTERSは米国版、英国版、カナダ版があり、それぞれシステムが異なるため、注意が必要です。
※URBAN OUTFITTERS(米国)は配送方法に「Express」を選択した場合のみ「DDP」となります。